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地球とカラダ [身体の使い方]

 先日、JAXA(宇宙航空研究開発機構 )が子供向けに開いた公開授業「宇宙学校」に息子をつれていってきました。


 最先端で宇宙開発を行っている研究者の先生方がわかりやすく宇宙についてのお話をあれこれしてくださいました。子供も喜んだのですが、あのハヤブサのプロジェクトについてのお話など、大人にもとても興味深いお話を聞けて私も楽しかったです。


 その中で、整体的に面白かったのが、宇宙飛行士の腰痛のお話です。宇宙空間で飛行士たちが生存していくためには様々な問題をクリアしなければならないことは容易に想像がつきますが、その中の一つに腰痛があるのだそうです。重力が無い宇宙空間では、筋力の低下が必然的に発生するそうですが、腰痛にならないための筋力づくりがなかなか難くて、現在課題のひとつになっているのだそうです。

 このお話は、実は世間でまことしやかに語られている腰痛についての俗説が、全く間違っていることを証明しています。


 ひとつには、人間は2本足で立ち上がってしまったため、重力と戦って腰痛にならないよう体を支えなければならない悲劇的な存在だという俗説。

 実際は重力が無ければ腰痛が起こりにくくなるのではなく、重力が存在することによって人間は腰痛になりにくいというのが真実だったということです。地球という母なる大地に育まれて存在している我々人間は、むしろこの地球が持っている環境にベストフィットするように、絶妙にデザインされた体を授かっているのではないかと私は思っています。

 もうひとつは、腰痛にならないようにするためには、がむしゃらに腹筋や背筋を鍛えなければならないという説です。

 整体院には腰痛予防のために、普段からジムで鍛えて腹筋や背筋がぼこぼこと盛り上がったようなお身体の方がよく腰痛が治らないと来院されます。

 JAXAの方が言っておられたのは、宇宙空間で衰えて腰痛の原因になっているらしい筋肉群は、いわゆるパワートレーニングでは作りにくい筋肉群~平滑筋群だということなのです。これは実は地上の腰痛でも同様なんです。

 さて、この俗説は、あろうことか書店で普通に売られている腰痛について書かれた書物に書いてあったりします。まるで、人間を悲劇に立ち向かうプロメテウスのようなとらえた、心が暗くなるような俗説だと思いませんか?


 私の整体院でも普段から、地球と調和するように作られている私たちのカラダの使い方や、そのカラダの使い方するための筋肉をしっかりさせる方法についてお話をさせていただいていますが、これらの俗説とかなり異なっている私のお話をなかなか信用してもらえないことがあります。


 東洋医学とは、与えられた自然環境を悪いものと決めつけたり、自然とむやみに戦ったりするのではなく、自然と調和し、自然とともに生きる健康法です。

 はからずも宇宙時代に生きる私たちは、科学的真実に近づけば近づくほど、東洋医学の正しさを再認識するようになっていくのかもしれません。




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水突穴 [東洋医学]

 ひさしぶりに経穴のお話をしようと思います。


 今日は水突穴です。

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 名前の由来は、この経穴が甲状軟骨の下にある輪状軟骨のあたりにあって、水をのみ込む時に突き出るように動くためです。


 効果が期待できる症状は、前回の人迎と共通する部分が多いですが、咽喉部の機能改善や甲状腺の症状の回復、そして整体院では首コリや肩コリによく効くポイントとしても重要です。


 よく水をのみ込む時に肩が上がるような力が入りますが、この水突穴の奥には肩甲舌骨筋という、なんと咽喉と肩甲骨をつなぐ筋肉が通っています。肩が埋まってしまうようないわゆる「いかり肩」の人はここの力が抜けなくなっていることがあります。
 また、あごが突き出てしまうと姿勢が悪く見えるので、軍隊式に顎を力ずくで引く癖があるひともこのあたりが硬くなっているかもしれません。肩も首もこりやすくなりますし頭痛の原因にもなります。
 ちなみに顎は確かに突き出ていてはいい状態ではありませんが、だからといって引いてしまうと顎が首に埋もれて顎無しの人のようになってしまいます。絶対に女優さんのような顎のラインの美しいシルエットにはなりませんし、健康にもよくありません。
 説明するのがむずかしいのでここでは触れませんが、顎をひかないでも、突き出た顎をひっこめることはできますし、そうすべきなのです。


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とある休日のこと。

 私の整体院では、祭日を定休日にさせてもらっています。
祭日のご予約を希望される方も少なくないので申し訳ないのですが、家内の仕事が休みではないので、子供のためにも、その日は私が子供と過ごす時間をつくるようにしているのです。


 さて、少し前になりますが10月11日の祭日は、子供と「ライフ」という映画をみる約束になっていました。彼が動物好きであることもありますが、私も野生の生き物のカラダの使い方を観るのが好きなのでとても楽しみにしてたんです。


 ところが、映画館に行ってみるとチケットが売り切れているではありませんか!


 ポップコーンを頬張りながら、楽しく過ごすはずだった時間が吹っ飛んでしまいました。あきらめきれない気分で、ちょっと興味があった人工衛星「はやぶさ」の映画を見ようと息子に言ったのですが、がっかりした彼にはもう映画を見る気分は無いようでした。


 いつか見られるかなあ・・・。


 さて、共働きの我が家では、休みの日だけは私が夕食を作ることになっています。味はまあまあ評判がいいのですが、いつも材料を使いすぎて、奥さんは「あーあれ全部使ったんだ~。いいよいいよ」といってくれてはいますが、ちょっと複雑な表情をうかべてしまいます。



 先日は材料にも気をつけて、ハンバーグに挑戦しました。ちょっと焦げちゃったけど味はグー。見た目はトホホですみません。うまくなったらまた見ていただこうと思ってます。
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自然体の美しさ

 先日のお休みの日に、家族で東京港野鳥公園というところに行きました。


 大森駅からバスで10分程という、とても身近にある公園なのですが、園内は都内とは思えない別世界になっています。


  日常よく見かけるカモやスズメ、ムクドリなどにも会えますが、カワウ、カワセミ、ダイサギ、アオサギ、コサギ、セイタカシギなど、普段あまり目にしないめずらしい野鳥たちが静かにたたずんでいる様子は、美しくまた、とてもこころ安らぐ光景でした。(工業地帯にあるので、絶え間なく走るトラックや工場の騒音、近くにある羽田空港から飛び立つ飛行機の音など、決して静かな場所ではなかったのですが、野鳥に見とれているうちにまったく気にならなくなりました)


 なかでもダイサギの美しさには、思わず見とれてしまいました。その深くリラックスしていながら、凛としたたたずまいは、いわば究極の自然体なのではないでしょうか。
 それはいつも整体を受けに来られる方々に術後に味わっていただく自然体と共通するものなんだと思います。


 秋の変わりやすいお天気の中、降り出しそうな雲が気になる日でも、この近さなら気軽にお出かけできますのでオススメです。


 ホームページはこちらです。→東京港野鳥公園


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野鳥に見とれて写真が撮れませんでした。パンフですみません。

 
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メリーゴーランド

  ブラックボードに絵を描くのはとても好きなのですが、やはり素人なので描ける絵と描けない絵があります。
 それでいつも何を描くかで、少し悩むのですが、今回はメリーゴーランドを描いてみました。

 メリーゴーランドって子供と一緒でも、実際に乗るとちょっと恥ずかしいですね。でも、乗るとそれほど楽しいわけではないんだけど、音楽に合わせてくるくる回っているのを見ているだけで、遊園地に来ているんだなあっていう楽しい気持にさせてくれるものだと思います。


 遊園地には、子供がまだ小さい頃よく行きました。ディズニーランドにも行きたかったのですが、いざ連れて行こうとしたら、小学生の息子曰く「あれは男の行くところじゃない」と言われ、結局10年以上行っていません。(T_T)
 ディズニーランドはパレードを見るのが好きです。今年はディズニーシーも10周年だそうですが、行けないだろうなあ。この前描いたシンデレラ城もどきの絵もよかったらまた見てください。

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人迎穴(その2) [東洋医学]

 ところで人迎穴の目印としてお話した、のどぼとけとは何でできているのかというと、そこには甲状軟骨という軟骨組織があります。甲状軟骨には声帯があり、その内部は気道であるとともに発声器官でもあります。またその周囲には甲状腺という重要な内分泌腺も位置しています。


 また、前回お話した胸鎖乳突筋の内側には胸骨舌骨筋、肩甲舌骨筋、胸骨甲状筋、甲状舌骨筋などの舌骨下筋という筋肉群があり、舌骨上筋群を通して下顎とつながっています。これらの舌骨下筋、舌骨上筋は普段様々な方の首を調整していると、咀嚼筋と連動していることも関係していると思いますが、経絡上の仕組みの関係もあって非常に左右のバランスが悪くなりやすいように感じています。そのため体のねじれを調整する重要なポイントでもあると思っています。


 つまり、人迎穴とは、頸動脈や、気道であり発声器官でもある軟骨組織、内分泌腺、細かい筋群が存在していて、デリケートでありながら、非常に重要な経穴でもあるわけです。ただ押したり揉んだり力技の技術では全く効果をだせないだけに、腕の見せ所でもあるのです。





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人迎穴 [東洋医学]

 9月になりました。

 なかなかブログを更新できないまま、いつのまにか8月が終わってしまいました。



 気を取り直して、久しぶりに今日は経穴~ツボのお話を書きたいと思います。



 今回は「人迎穴」です。

 この経穴は、のど仏を横にたどって胸鎖乳突筋という首を斜めに走る太い筋肉にぶつかった場所にあります。
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 名前の由来は、前に大迎穴のところで出てきましたように、迎の字は東洋医学独特の診断法の脈診(血管の拍動によって人体の状態を診る方法)をするポイントであることを指しています。人迎穴は、頸動脈の拍動部にあるのです。
 人の字は、脈診のポイントをさらに詳しく天人地(上中下)の三つに分けてとらえた時の表現方法です。


 整体では胸鎖乳突筋をほぐす技法などがありますが、私個人としては痛みが強いので直接ほぐすことは現在していません。人迎穴は、胃経や大腸経、胆経とつながっているので、それらの経絡全体や重要な経穴に気を流しながら自然とほぐれていくようにもっていきます。効果としては、首や肩のコリ、痛みによく効きます。また結果的に、血行やリンパの流れ、を改善させることにもつながります。同様に咽喉部の機能改善や甲状腺の症状の回復をねらう時にも用います。首も長くなるので美容にもよいと思いますよ。



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お知らせ

 明日8月15日の月曜日は定休日ですが、16日火曜日と17日の水曜日もお盆休みということで、お休みさせていただきます。
 18日木曜日から、通常営業します。


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ひまわり畑に出会いました。

 いつも通勤で通っている道にこんなひまわり畑を見つけて、思わず携帯で写真に撮ってしまいました。
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 写真の腕が悪くて感動が伝わらないと思いますが、住宅街の片隅にひそやかに、しかし健やかに、夏の太陽のようなひまわりたちが咲いている姿に心打たれました。



 聞くところによると、ある種のひまわりは放射能を吸収する性質があるのだとか。今回の牛肉騒動の原因にもなった稲わらの稲にも、同様の性質があるみたいですね。


 稲わらもひまわりも放射能を吸収したものは、処分も大変になるようです。たとえ放射能にまみれて牛肉の汚染の原因になってしまったとしても、感謝の気持ちを忘れないでおきたいですね。ジブリ映画「風の谷のナウシカ」にでてくる、毒性をもって忌み嫌われていた「腐海」の植物たちが、実は人間が汚染した空気を浄化していたというお話を思い出しました。


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頭維(ずい)穴 [東洋医学]

 今日は久しぶりに、経穴~ツボのお話を更新したいと思います。



 順番からすると、今日は頭維になります。

 維という漢字は、角(つの)を意味しています。

 人間には角はありませんが、動物の角が生えるような額の部分にある経穴であることを指しているのです。
  

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 この経穴は、前頭骨と頭頂骨という頭蓋骨の2枚の骨が出会う場所にあります。専門用語では冠状縫合といって、よくマンガなどで描かれる頭蓋骨にはギザギザなひびが入っていますが、そんなギザギザした接合部でできています。

 このような頭蓋骨の接合部は動けるようになっていて、その可動性は脳脊髄液の新陳代謝にとって必要不可欠なのです。

 ところがこの接合部には「下関(げかん)穴」のところでお話した側頭筋という強力な咀嚼筋が跨ってついているために、普段から顎の力が抜けない人~ストレスなどで歯ぎしりをよくする方や、肩や肘が力んで力が抜けない方など~は、この接合部の可動性を失い、まるでロックがかかったようにガチガチに動かなくなってしまうことがあります。

 これが頭痛の原因になっていることがよくあります。また、歯ぎしりは胃とつながっている口の症状であり、腕の力みは、胃経とつながっている大腸経の硬さでもあるので、この状態になりやすい人は、胃経を通して消化器系の不調や胃腸のハリを起こしやすい人であるとも言えます。というわけで頭維は頭痛のツボとしてもしられています。


 

 もうひとつ、この経穴は目の症状にも有効とされています。めまいや疲れ目などの時に思わず手をやる場所であることは、そのあらわれなのでしょう。以前お話した胃経の承泣(しょうきゅう)穴も目の症状に有効ですが、私の感覚では、眼球を動かす筋肉のうち、承泣(しょうきゅう)穴が下直筋と、そしてこの頭維穴が下斜筋とつながっているのではないかと思います。実際にこれらの筋肉の調整は胃経を通して行うとうまくいくように感じています。


 

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