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筋トレとは?(その8) [身体の使い方]

 長かった筋トレについてのブログ、今回が最終回となります。

 前回の予告通り、指導者がいない中でも、一般的にどのようにトレーニングを自分で行えばいいかをもっと具体的にお話していきましょう。


 様々なトレーニングの情報が氾濫している現在、どれが自分にあっていて効果的なのか、どれがウソ情報なのか見分けるのは、一般の方にはとても難しいのが現実です。

 そこでここではそのコツを考えてみましょう。それがさらに、選ぶだけでなく正しいトレーニングから踏み外さないコツにもなるはずです


 前回はトレーニングは、本来オーダーメイドであるべきと書きましたが、今回はあえて既製品を使いこなす方法を考えることになります。ただし既製品といっても、洋服にトップス、ボトムス、アウター、インナーがあって、アウターにもコートがあり、ジャケットがあり、コートにもロングコートやPコートがあるように、どこをトレーニングしたいかで、様々なバリエーションがあり、それぞれに様々な発案者が考えたトレーニングがあります。


 かっこいい洋服を着こなしたいと思うのと同じように、筋トレをしようと思っている方は、美しいボディを手に入れたいと考えていることでしょう。かっこいいコートを手に入れても、もし靴もパンツも持っていなければ露出狂のおじさんになってしまいます。まずは基本的な衣服を整える必要があるように、筋トレも体幹の動作とセットになっているメニューから始めることが大切です。
 例えばモモ上げ動作をトレーニングしたいのなら、上げたモモをホールドする体幹がしっかりしていなければなりません。しかも、それを背骨にさせることは簡単ですが、それは筋肉ではありませんので、鍛えることにはならず、椎間板を酷使してすり減らし、背骨の可動を制限することを鍛える運動になってしまうのでアウトです。体幹は縮んで硬くなり、ギックリ腰等の危険に自分から近寄っていく結果になりかねません。
 呼吸の力、軸を作る腹筋、背骨の可動を守るインナーマッスル、モモを上げた状態によって変化する体重の中心軸の前への移動をとらえる感覚、それらも強化しなければ体幹が柔らかさを保った状態でしっかりしないので、注意が必要です。
 このようにメニューを選択したならば次のチェックポイントは自ずと見えてきます。


 次にチェックすべきは、その既製品~トレーニングが雑なつくりじゃないかどうかになります。一見すばらしい洋服でも、縫製や生地をよく観察すると、いいものと悪いものには素人目にもわかる違いがあります。
 トレーニングの場合はフォームについての説明です。モモ上げの例で説明したように、トレーニングの時に体幹を含めた体全体がどのように動くべきかの説明がなければ安物の既製服のようないいかげんなトレーニングだということです。
 大抵の場合どのような体の形で行うのか、細かく書いてあればあるほど、ちゃんと考えられたトレーニングであることが多いのです。動画や写真などで模範を見られることも大切です。また、呼吸の仕方や、どこにどういう力をいれるのかが説明されていることも見分けるポイントになります。
 短く簡単な説明で終わっているものは泣く泣く、あるいは確信犯的に、または不完全な知識で、メディアの担当者や現場の考案者が、トレーニングするあなたのことでなくお金もうけを優先しているものです。

 
 次に洋服なら試着をします。どんなにカッコイイ服でもサイズや体型に合わなければ着ることはできません。
 トレーニングでも上級者向けのものと、調子を崩しやすい方への配慮があるものがあります。まずは、写真や文章で説明されている通りにできるかどうかやってみます。
 一般に公開されている情報なのに、結構難しいことをさせようとしているトレーニングは少なくありません。膝の位置、呼吸を止めない、力を抜くなど、説明通りにはできないと分かった時は、それをすべきではありません。説明されているフォームがどう考えても不可能だと感じても、考案者は不可能とは思っていません。ただしコツがあるのです。そのコツもフォームや力の入れ方に書いてあります。読んでもできないと思った場合は、そのトレーニングはあなたに合っていません。注意書きが5つあったら、5つともできなければやってはいけません。これは言われた通りにはできっこないから一つだけなら・・・等と無視すると、そのトレーニングはあなたのためにならないだけでなく、怪我や不調を呼び込む恐れがあります。

 また、いい指導者が考えたメニューには、指定したフォーム通りにできない場合のシフトダウンしたメニューが紹介されていることが多いです。あなたに合ったメニューでトレーニングしましょう。かえってその方が効果がでます。無理をして欲張っては得るものが無いばかりか失うものが大きくなります。
 調子を崩しやすい方への配慮があるものは着やすい洋服のように、一見カッコよさは劣るかもしれません。でもいい服は着てみると思ったよりその人を引き立ててくれます。このようなトレーニングの場合、かっこいい達成感は自己満足にしかならないのです。達成感の中で感じた負荷は、単なる不調を呼び込むストレスに変質します。
 

 また、説明通りやっているはずなのに調子を崩してしまった場合は、もう一度よく説明を読んで写真や動画の姿と自分の姿を鏡や動画で見比べてみましょう。違いを見つけて修正できなければ、やはりそのトレーニングは中止すべきです。トレーニングの考案者の考えが伝わらなかったか、そもそも考案者が未熟で自分の体のポテンシャルに知らず知らずに甘えているのに気づいてないのかもしれません。考案者がたくさんの人を相手に、その人の立場に立って指導している経験があればあるほど、フォームについての説明が細かくなるはずです。
 筋トレについて紹介する仕事をするような運動が得意な人が、知らず知らず無意識に守っている体のパワーを持っていない方は、注意しなければ怪我をする可能性があるのです。

 どうしてもそのトレーニングがしたい場合は、いい指導者にうまくいかない理由を教えてもらうべきです。それでは結局オーダーメイドになっていってしまいますが・・・。

 
 いかがでしたでしょうか?筋トレについて気軽に書いてみようと思って始めたら、こんなに長い続き物になってしまいました。最後までお付き合いくださいましてありがとうございました。次回からはもっと気軽に読めるものを書いていきたいと思っています。

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