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筋トレとは?(その7)  [身体の使い方]

 筋トレについてのブログ、続けます。

 前回の最後の部分

 「たくさんの筋肉の中から、トレーニングの目的にあった正しい筋肉を選び(その1)(その2)、無駄な力を抜いて正しいフォームで(その3)、また、力を抜いたいいフォームになるためにも自力だけに頼らず、特に地球の重力と正しい関係をもって(その4)(その5)(その6)、背骨のロックを避けて攻めの筋力で(その6)、筋トレをすればよいというところまできました。」

 を踏まえて進めていきます。

 
 今回は具体的な例として、整体の現場で、リクエストにお応えしたりこちらから提案する形でお勧めする、オーダーメイドの筋トレについてお話します。

 整体に来られる方は皆さん調子を崩されている方ばかりです。つまり前回のブログに書いた、背骨にロックが非常にかかりやすい状態の方が来られています。それどころか、多くの場合痛みに襲われることを避けたいあまり、背骨に守られている安心感が無いと体を動かせないと、意識的に、もしくは無意識に感じてしまっています。
 また守りに入りながら支えている体は、地球の重力の方向とバランスすることで発生する力に体をゆだねて、無駄な力を抜くということが難しくなっています。


 ですから調子を崩されている方のトレーニングをオーダーメイドで作るときは、まずは体を支えるのにできるだけ力の要らない姿勢で、その方の痛みへの不安要素が発生しにくい体の動作の中でできることをプランニングしなければなりません。


 うまくいけば、提案させていただいたメニューの負荷感の少ない動作に半信半疑なお顔でトレーニングを始めていただくことができ、実は簡単なその動作が筋力強化になって、意外にも体が充分よく動くようになることを実際に感じて信頼してもらうことができます。そして続けることでいい力が入りやすくなり、成功体験の積み重ねで守りの力みが徐々に抜けていきます。


 しかしここでもすぐ問題が発生し始めます。うまくいくと、だんだんそのメニューが物足りなく感じてきます。もっと力を入れたい。もっと負荷をかけたい。今ならできると思い始めた時、フォームが崩れ始めます。体を力を入れて支えながら背骨ブレーキで体を守りながら動くと、ブレーキと戦っている達成感がでてきます。(その3)でも書きましたが、これはいわゆる力みです。たとえ自分の中に達成感はあっても、実際は不調の再発を招きやすいトレーニングに変貌しているのです。
 これはよく起きる現象なので、指導者はトレーニングをよく観察してそのような落とし穴にはまらないよう、導く必要があります。トレーニングをグレードアップするときもやはり、その時点で、体を支えるのにできるだけ力の要らない姿勢で、その方の痛みへの不安要素が発生しにくい体の動作の中でできることを新たにプランニングし直さなければなりません。


 面倒なことですが、調子を崩した方の場合トレーニングは、あまり不用意に行うとかえって不調をこじらせかねません。実際、テレビやラジオ、新聞などで勧められている筋トレを始めた結果、痛みや可動不良を起こして整体院に来院される方が少なくないのです。(これには、その筋トレを勧めた不用意な指導者が悪い場合と、注意すべきことがちゃんと指導されているのに、あまり理解できずに不用意に筋トレをしてしまった場合があります。)


 そんな面倒くさいことはできない。誰もそんな注意してトレーニングしてないように見える。そう思われるかもしれません。確かに年齢や素質、怪我などの履歴の違いによって、背骨が守る力をあまり出さないよう体を使う習慣を維持できる状態の方、感覚が良くて力まずにバランス感覚で体を支えるのが上手な方は、それほど注意しなくてもいいトレーニングを行えます。
 しかし整体院では多くの方が、様々な遺伝も含めた外的要因でその強度に差があっても、背骨にロックがかかり、バランス感覚よりも力で固めることで体を支える習慣を身に着けてしまっています。ですから不調を感じている方は、本来はそれぞれの状態に合わせて、オーダーメイドでトレーニングの計画をたてなければならないのです。


 ただし大抵の場合、オーダーメイドは時間もお金もかかります。もっと気軽にトレーニングしたいと思ってはいけないのでしょうか?
 そこで、次回からは、指導者がいない中でも、一般的にどのようにトレーニングを自分で行えばいいかをもっと具体的にお話していきましょう。

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