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筋トレとは? [身体の使い方]

 前回は安易な健康情報に気をつけてと書きました。そこで筋トレについて今回は書いていこうと思います。長いので何回かに分けてご紹介しましょう。
  近年はトレーニングについて科学的な研究が進んでいて、安易なトレーニング方法はしっかりした検証のふるいにかけられて、否定されるようになっています。書店のトレーニングコーナーには素晴らしい本がたくさん並ぶようになりました。
 一方でその時点の本人の体には有効でも、決して普遍的ではない情報を紹介している安易なタレント本がそれより多く並んでいるのも事実です。タレント本ではないのに間違った情報を伝えている困った本もたまに見かけます。
 何が違うのでしょうか?誤解を恐れずに簡単に言うと、体全体と様々な力のバランスをどう考えているか?という点です。

 心臓の筋肉=心筋のような内臓の筋肉は普通は鍛えられませんから、筋トレは主に骨格筋をトレーニングするものです。人体には400本以上の骨格筋が存在します。ひとつひとつ名前が違って、筋肉を使ったときに起こる作用や役割が違います。例えば太ももの筋肉を鍛えると言っても、主なものだけで、前側に4つあるその名も大腿四頭筋、後ろに2つの大腿二頭筋、内側に3つの内転筋があり、他にも薄いあるいは短い、細いけれども重要な筋肉がたくさんあります。
 太ももの筋肉を鍛えるという時、実験室の解剖されたカエルの太腿の筋肉は、一本だけ取り出して観察もできますが、生きている人体では太ももを動かせば、いろいろな筋肉が同時に動きます。
 どれをどのくらいの配分で動かすかによって、まったく違う動きになります。
 また、骨格筋は主に骨と骨の間をつないでいるので、力を入れるとその骨と骨の間の関節が曲がって体が動きます。この時両方の骨が互いに近づくようにするのか?一方を固定してもう一方だけが動くのか?によっても力の入れ方が変わります。

 太ももの筋肉を鍛えれば、健康になるというだけの情報があるとすれば、受け取る人によってまったく違う動きでトレーニングすることになる可能性があるわけです。

 それだけでなく、例えばスクワットのような屈伸運動で太腿の筋肉を鍛える場合でも、足を地につけて主に足だけを固定した状態で屈伸するのか?固定された足と、力を入れて動かないように固定した背骨の間で太腿に力を入れるのか?では、質の違う運動になってしまうのです。さらに息を止める形で呼吸の筋肉を使うのか、息を止めないのか?呼吸にしても主に横隔膜の筋肉を使うのか、主に肋間筋を使うのか?足を固定するにも、足の指で踏ん張るのか、できるだけ足の指の力は使わないで立つのか?チェックポイントはたくさんあります。これらには実際に正解があって、特別な目的がなければしない方がいいトレーニングもあるのです。

 いかに筋肉群を強くするかが、健康のカギであるならば、このようにそれを正しく伝えることは簡単ではないはずなのです。
今日はここまで。また次回に続きます。

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